第5回公演 「かふぇ べにいろ」
2005年3月24日~3月27日
中野 ウエストエンドスタジオ

【作・演出】 村田 与志行
【出演】 足立 道彦 川崎 桜
      斉藤 正恵 鈴木 芳
      高田 智之 たくし 晴子
      田中 嘉治郎(リボルブ方式)
      田辺 麻美 津田 タカシゲ
      坪井 康浩(東京Ne+wS)
      奈良原 博子 古川 直美
      増田 英敏 村田 与志行
 
【照明】 関塚 千鶴(ライオン・パーマ)
【音響】 みづの かえる
【舞台美術】 泉 真
【舞台監督】 山本 卓司
【“バード”のオブジェ】 好宮温太郎
【パンフイラスト】 田中君
【ビデオ撮影】 仁志原 亮
【宣伝美術】 土谷 朋子(Citron Works)
【制作】 奈良原 博子

ご挨拶

缶コーヒーはファイアではなくジャイブを飲んでて缶ビール系はスーパーホップス、時折バーガーキングに通ったりした頃の話で、就職先を退社した僕は住んでた独身寮から安アパートへ単身引っ越し、その後生活費のためまだ百円じゃなかったフロムA見て、日払い系ボディワーク族の派遣会社へ登録し、ほぼ毎日そこへ電話し仕事があれば紹介された現場へ向かい単純肉体労働をしました。現場は毎回変わるため職場の友人というのも出来ず、もともと東京に知人もなく、結果だれからも電話すらない日々が始まりそして続いて、約二年間ほどそうして過ごしてしまいました。いま当時を振り返っての疑問は、常に独りの孤立であるのに強い寂しさの無かったことで、何が自分を支えていたのかハッキリ覚えていないのです。スポットライトは孤独をうつし♪とロンリー気分で陶酔したのか、ときどきのホロ酔いは認めますが、だけどそれが全てではなく、ゲームパソコンパチンコもやらず、スポーツ観戦も読書もやらず、はまってるものなんか何もなく、自由時間はボンヤリしてるかボンヤリテレビかボンヤリそぞろ歩くかで、一体何を考えてたのか我ながらよく分かりません。「人生の本質である孤独を見つめた時期だった」この解釈で意義ある月日にしようとしても、残念ながらそこまでじゃなく、肝心のところは曖昧模糊で、ハッキリ浮かぶはバーガーキングのワッパーコンボ。ちなみにポテトをオニオンリングにかえていました(プラス30円)もちろん店にはぽつねんと入り、味と孤独に充実している変な奴が、当時の僕なのです。