第2回公演 「ウソフキ」
2002年8月22日~8月25日
ART THEATER かもめ座

【作・演出】 村田 与志行
【出演】 浅川 リサ 河本 龍二
      小橋川 健治 斉藤 正恵
      高田 智之
      田中 嘉治郎(リボルブ方式)
      奈良原 博子
      福野 未知留(“フラクタル”)
      古川 直美 桝田 英主
      村田 与志行

【照明】 島田 雄峰(Lighting Staff Ten-Holes)
【音響】 みづの かえる
【舞台美術】 泉 真
【三日月と狐のオブジェ】 好宮 温太郎
【演奏・パンフイラスト】
 田中君(リボルブ運送)
【宣伝美術】 土谷 朋子 (Citron Works)
【舞台協力】 ふくの幸央後援会

ご挨拶

以前、ある会社で営業の仕事に就いたのですが、僕を含め3人位の新人の成績が悪く、課長と係長に「お前らに見本をみせてやる」と言われ、強い信念を持った営業マンの役を課長が、契約をしぶる駆け引き上手な取引先の相手の役を係長が、それぞれ熱演するという即興芝居みたいなのを観せられ、課長に「明日は俺の役をお前にやってもらう」と言われた僕は、次の日布団から起き上がれず、ばっくれる形でそこを辞めてしまいました。「口からでまかせ大歓迎!」という雰囲気に企業モラルを疑いつつも、すばやい決断力であることないこと生き生き喋る課長の姿は、まるで“言葉”とお友達というような印象も受け、“言葉”とそのように仲良くなってみたかった僕としては、ちょっと羨ましかったりもしました。使われる側の“言葉”の立場からすると、これといった信念もなく、何か決断するのも苦手という態度の僕は頼りがいのない奴にちがいありません。でも今思うのは、その頼りなさを持ち続けることによってこそ生まれる、もっと深めの、別の友情もある気がするので、とりあえず今の方向で、“言葉”に好かれる方法を、探すつもりです。